安
安産祈願
安産・子安
子ども・家庭掲載26社のうち 18社
安産祈願は、母子ともに無事な出産を願う祈りです。妊娠5か月目の戌の日に腹帯を巻き、神社で祈祷を受ける習わしが広く行われています。戌の日を選ぶのは、犬がお産が軽く多産であることにあやかったものと伝えられます。八幡さまの社が安産祈願で知られるのは、八幡三神の一柱・神功皇后が、遠征の帰路に筑紫で応神天皇を産んだという故事によります。母となった神が並んで祀られている——それが八幡宮を安産の社たらしめてきました。
戌の日と腹帯——習わしの成り立ち
妊娠5か月の戌の日に腹帯(岩田帯)を締める「帯祝い」は、江戸期には広く行われていたことが知られています。腹帯には冷えから守り、胎児の位置を安定させるという実用の意味に加えて、無事な出産への願いが重ねられてきました。神社では、持参した腹帯に祈祷を受ける形と、社が用意した帯を授与する形の両方があります。戌の日は12日に一度めぐってくるので、5か月目に必ず2〜3回あります。日取りにこだわりすぎず、体調のよい日を選ぶのがよいとされます。出産後は「初宮参り」でお礼と報告に伺い、子育て・子宝の祈願へと続いていきます。
安産祈願の基本
主に祈願される時期
妊娠5か月目の戌の日
戌の日は12日ごと。体調を優先して差し支えありません
よく見る授与品
安産守・腹帯(岩田帯)・子安のお札
結びつく信仰
八幡信仰
神功皇后が応神天皇を産んだ故事から
出産後
初宮参り
男児は生後31日、女児は32日ごろが目安(地域差あり)
安産祈願で名高い神社
宇佐神宮八幡総本宮
大分県宇佐市。応神天皇とその母・神功皇后をともに祀り、安産の信仰の源にあたる社です。
鶴岡八幡宮武家の守護神
神奈川県鎌倉市。参道の段葛は、源頼朝が妻・北条政子の安産を祈って築いたと伝わります。
大宮八幡宮武蔵国三大宮
東京都杉並区。都内の八幡宮のなかでも安産・子育ての祈願で広く知られています。
宇美八幡宮当サイト未掲載
福岡県宇美町。神功皇后が応神天皇を産んだ地と伝わり、「子安の木」の伝承で知られる安産の社です。
水天宮当サイト未掲載
福岡県久留米市が総本宮。東京・日本橋の分社とともに、安産・子授けの社として全国に知られます。
※ 全国的に知られた社を挙げています。当サイトに掲載済みの社にはリンクがあり、「当サイト未掲載」とあるものは今後の収集対象です。並びは知名度や格の順ではありません。
安産祈願と結びつく神さま
息長帯比売命(神功皇后)
応神天皇の母。遠征の帰路に筑紫で出産したと伝えられ、八幡宮における安産信仰の中心にいます。八幡三神の一柱として、多くの八幡宮で誉田別命と並んで祀られています。
誉田別命(八幡さま)
応神天皇の神霊。母子がそろって祀られていることが、八幡宮が安産・子育ての祈願を受けとめてきた理由です。
掲載社のうち、このご利益を掲げる社に祀られている神
誉田別命(17社)息長帯比売命(16社)仲哀天皇(8社)玉依姫命(6社)比売大神(5社)多紀理毘売命(3社)武内宿禰(3社)八幡大菩薩(2社)市杵島姫命(2社)住吉三神(2社)多岐津姫命(2社)彦火火出見尊(1社)菅原道真(1社)瓊瓊杵尊(1社)
※ これは「このご利益を掲げる神社に、どの神が祀られているか」を数えたものです。神さまとご利益の因果を示すものではありません。
安産祈願を掲げる神社(掲載26社のうち18社)
総本宮・社格・称号の順に、代表的な16社を表示しています。
宇佐神宮八幡総本宮
うさじんぐう ・ 大分県 ・ 官幣大社
石清水八幡宮二所宗廟
いわしみずはちまんぐう ・ 京都府 ・ 官幣大社
鹿児島神宮
かごしまじんぐう ・ 鹿児島県 ・ 官幣大社
筥崎宮日本三大八幡
はこざきぐう ・ 福岡県 ・ 官幣大社
新田神社薩摩国一宮
にったじんじゃ ・ 鹿児島県 ・ 国幣中社
鶴岡八幡宮
つるがおかはちまんぐう ・ 神奈川県 ・ 国幣中社
千栗八幡宮肥前国一宮
ちりくはちまんぐう ・ 佐賀県 ・ 国幣小社
柞原八幡宮豊後国一宮
ゆすはらはちまんぐう ・ 大分県 ・ 国幣小社
鎮守府八幡宮
ちんじゅふはちまんぐう ・ 岩手県 ・ 県社
誉田八幡宮
こんだはちまんぐう ・ 大阪府 ・ 府社
亀戸天神社
かめいどてんじんじゃ ・ 東京都 ・ 府社
大宮八幡宮
おおみやはちまんぐう ・ 東京都 ・ 府社
富岡八幡宮
とみおかはちまんぐう ・ 東京都 ・ 府社
手向山八幡宮
たむけやまはちまんぐう ・ 奈良県 ・ 県社
大分八幡宮
だいぶはちまんぐう ・ 福岡県 ・ 県社
大崎八幡宮国宝(社殿)
おおさきはちまんぐう ・ 宮城県 ・ 村社
※ 並び順は旧社格(1946年に廃止された近代の格付け)と、総本宮・一宮などの称号にもとづくものです。格の高さがご利益の大きさを表すものではありません。
腹帯は持参する?授かる?
社によって扱いが分かれます。自分で用意した腹帯を持参して祈祷を受ける形、社の授与品として腹帯をいただく形、その両方に対応する形があります。妊婦本人が行けない場合、家族が代理で祈祷を受けられる社も少なくありません。体調を優先し、無理をしないことがなにより大切です。受付時間・初穂料・腹帯の扱いは社ごとに異なり、当サイトでは未確認の社が多くあります。参拝前に公式サイトでご確認ください。
安産祈願のよくある質問
戌の日でないと祈願できませんか?▾
そのようなことはありません。戌の日は縁起のよい日とされてきた習わしで、多くの社は日を問わず受け付けています。体調のよい日を選んでください。
なぜ八幡宮が安産の神さまなのですか?▾
八幡三神の一柱である神功皇后が、遠征の帰路に筑紫で応神天皇を産んだと伝えられるためです。母子がそろって祀られていることから、安産・子育ての祈願を受けとめてきました。
腹帯は持って行くべきですか?▾
社によります。持参した帯に祈祷を受ける社、授与品として帯をいただける社の両方があります。参拝前に確認しておくと安心です。
妊婦本人が行けない場合はどうすればよいですか?▾
家族による代理祈願を受け付けている社が多くあります。体調が優れないときは無理をせず、代理をお願いしてください。
関連するページ
- 戌の日・腹帯の習わしには地域差があり、時期や作法が異なる場合があります。
- 神功皇后の出産にまつわる伝承は記紀の記述にもとづくもので、史実としての年代は確定していません。
最終確認日:2026-07-20